インデックス投資よりもアクティブ投資の方が良い?

最近は、株式指標に連動したパフォーマンスを目指すインデックス投資が人気です。以前の記事で触れた「超簡単お金の運用法」でもインデックスファンドでの資産運用が推奨されていました。

インデックスファンドによるリスク資産運用 - OG BLOG

 

そんな風潮の中、あえてインデックス投資へNOをつきつける本があったので、興味をもって読みました。

 

著者はアクティブファンド「ひふみ投信」を運営する藤野英人氏。著者の主張を簡単にまとめると、「日本株の株式指標である日経平均TOPIXは大企業の影響を受けやすいが、業績の悪い大企業が多いため、これらの指標に投資してもパフォーマンスは悪い。一方で中小企業には株価が上昇している会社が多く、そちらを選別して投資した方がよい」というものでした。

書籍の中で著者は、現在アクティブ投信のパフォーマンスがインデックス投信に負けている理由を

アクティブ運用のプロとして、正しい方向で努力している人はほんの一握りしかいない

からだと断言しています。つまりロクなアクティブ投信が無いからだと。なかなか過激な指摘ですね。

また、多くの人がインデックス投資を行う場合の問題点も指摘しています。

市場平均を買うということは、何も考えず、選別することもなく、時価総額の大きい銘柄はたくさん、時価総額の小さい銘柄は少しだけ買うということです。

こういう状況では、企業内容が劣化しているのに、時価総額が大きいというだけでその株が買われ続け、株価が維持されるという現象が起きます。

その結果、市場のゆがみが大きくなり、市場平均に投資する合理性も失われるというのです。これには納得、目から鱗でした。

著者の主張を読んでみると、とりあえず日本株に関しては、確かに選別した会社に投資する方が良いのだなと考えさせられました。

書籍の中では、有望な日本株の選び方も書かれていましたが、正直言ってそれなりの調査が必要で、時間がとれないビジネスマン等には向かないよなあ、と感じました。となると、時間をかけて有望な会社を選別してくれている、限られたアクティブファンドを買った方がいいのかな、となります。で、著者が運営する「ひふみ投信」が気になってきます。なんだか著者の思惑通りに動かされている気もしますが。

著者は、銘柄を選別して投資していくことは社会的な意義が大きいものであるとも言っています。

銘柄選別して資金を投じるという行為(中略)それによって経済の新陳代謝を促し、経済を活性化させ、世の中を良くすることもできます。

この理念に基づいてファンドを運営する姿は、素直に応援したくなるものでもありました。

ということで、朝令暮改となりますが、日本株の運用としては「ニッセイ日経225インデックスファンド」を考えていたわけですが、代わりに「ひふみ投信」を積立てることにしました。なんだか著者の思惑通りに動かされている気もしますが。


ひふみ投信 | レオス・キャピタルワークス株式会社 | はじめての方へ

 

一番気になるのはやはり運用コスト(信託報酬)なのですが、「ひふみ投信」ではアクティブファンドの割には低めに設定されているので、まあ許容範囲かな。5年以上保有すれば実質的な信託報酬は更に下がるようです。

著者の投資を通して世の中を良くしていこうという理念には共感できますしね。決して、著者の思惑通りに動かされているわけではありませんよ。

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